故フィリップ・グロード神父の念願であった五稜郭のユネスコ世界文化遺産登録に向け、「函館の歴史と風土を守る会」と「函館日仏協会」が、神父の「遺言」を実現させるべく、2014年9月6日、中央図書館にて設立総会を開き、活動を開始しました。世界遺産までの道のりは決して平坦でないことも認識し、その過程で、しっかりと足元を固める意味で、再度五稜郭を取り巻く歴史的、文化的側面を掘り下げ、地元市民の皆様にPRして行こうという主旨で、この会は発足しました。
当協会からは、若山会長が副会長、加藤副会長が理事に命名されました。
いままでの活動内容の概略
①2014年9月6日設立総会・設立記念フォーラム「五稜郭築造150年~過去から未来へ」
②2014年12月6日第二回講演会「戸切地陣屋と五稜郭」(中央図書館)
予定講師体調不良のため、考える会の落合治彦顧問と箱館奉行所の田原良信館長が代行しました。
③会報創刊号発行「五稜郭の三世~過去・現在・未来~」
④2015年4月29日(中央図書館会議室)連続講座第一回「箱館の幕末を考えるための基礎資料《村垣淡路守公務日記》を読む」(講師:紺野哲也氏・元函館市史編纂室長)
⑤2015年5月23日平成27年度定期総会(北海道教育大学函館校講義室)
第三回講演会「武田斐三郎と大島高任~二人のお雇い外国人との出会い」(元釜石市立図書館長中村公一氏)釜石の橋野高炉跡は日本近代化産業遺跡としてUNESCOで登録されました。
⑥2015年6月18日連続講座第二回「箱館の通商開港と五稜郭」(はこだて外国人居留地研究会
清水憲憲朔氏)(亀田福祉センター)
⑦2015年8月25日連続講座第三回「箱館奉行所の仕様書を読む」(田原良信箱館奉行所館長)(中央図書館会議室)設計仕様書が発見されたことで、正確な奉行所を復元できたとの解説がありました。
⑧2015年10月31日第四回講演会「五稜郭と古武井溶鉱炉」(近堂俊行氏、元恵山町史編集長)(中央図書館視聴覚ホール)五稜郭のルーツ、特に司馬遼太郎の解説があまりに偏ったものであることを当協会会長のご尊父の故若山徳次郎氏が強烈に批判したことや、幕末事情と、武田斐三郎が設計した反射溶鉱炉で大砲などに使うための鉄(の焼入れに相当する)製作の失敗原因などを解説されました。日本には、砂鉄から刀などを作るタタラ製法が知られています。これとの違いなど。新幹線が開通するが、函館だけでなく、道南にあり未活用のこのような歴史遺産も活用し、観光に役立ててはどうかなどのご提案もありました。
⑨2015年12月1日連続講座「五稜郭と外国の関係~その築造と箱館戦争に貫くものを探る」(岸 甫一氏)(亀田福祉センター)
世界史の中で五稜郭を、先行研究成果とともに再評価しました。
⑩2016年2月会報第二号発行
⑪2016年3月7日第五回連続講座「幕末維新期の宗教関連資料を読む」(佐々木 馨氏、北海道教育大)
⑫2016年4月29日「幕末外国関係文書」概要~箱館の幕末研究の基礎~(紺野哲也氏、函館アリーナ)
⑬2016年5月23日 総会
講演「江差文化と函館」松村 隆氏(「江さし草会」代表)
⑭2016年6月18日第二回講座「五稜郭築造=五稜郭は未完成か~「五稜郭平面図」から見る~(茂木 治氏)
編集中
今後の予定は適時、北海道新聞「みなみ風」で講演会の案内を広報しています。
会の事務局は、五島軒においています。